祭祀絵(神戸3)




 
 元町駅より阪神梅田への特急に乗る。向かいの外国人親子(だと思う)の親、が本上まなみに似ていた。
うるさいやつ2人が尼崎で乗ってきた。降りる時、ミサンガが落ちているのを見たが、拾って届けない方が結局はよい気がして放っておいた。
JRへ向かう途中、スニーカーを後輩に持たせて裸足で歩く若い酔っ払いがいた。すれ違う女を触ろうとする。おばはんをも容赦なく触ろうとした。ばかの大半が自分よりも収入を得ている、という事実に心がやられてしまったことがあるが、今はどうにか落ち着いている。落ち込んでいてもばかはばかなのである。

  JR大阪から京都線に乗る。瞬間、古今東西怖いもの「男の性欲」という言葉が頭に浮かび消えなくなった。さっきの酔っ払いを見たせいか。5メートルくらい離れたところに女の集団が乗ってきて、ちらちらと見やってしまう。ぴちぴちしている。たぶん物心ついた時からずっとそんな感想を持ち続けている。新大阪、東淀川、ときて、吹田駅で降りる青いワイシャツを着た男の腕を眼鏡の女が掴んだ。
女「今、撮ってたでしょう」
「!」
男が降りる。ごたごたっときて私が見た時にはプラットホームで青いワイシャツの男を小男が捕まえていた。羽交い絞めにはできず後ろから抱きしめるという格好。
眼鏡女が撮られたのではなくて、男が客の女を撮るところを見たという感じだった。撮られた(とされる)女は私が見ていた女集団の一人で、一等身体を露出していた。面倒だからいい、降りたくない、と言っている。周りの説得でしぶしぶ車外へ出ていく。青シャツは見た感じ変態ではなかった。プラットホームでは酔っ払いがへらへらしている。ラインに興じる客がいるのを見た。撮られた女の友達が、明日どうすんの、と言っているのを見た。

 3分くらいして、女と青シャツと、小男を置いて電車は賑やかに発進した。駅員が来るまでの時間を計算に入れて6~7分くらいで全部済んでしまった。あとは駅長室に行ったり警察に行ったりするんだろう。でも6~7分あれば生活は簡単に変わってしまう。これを不幸と言って差し支えなければ、平然にしていられるのは幸せな気もするし視力が悪いなという気もする。岸辺駅で降りた。

 見るだけなら合法、ダウンロード(保存)したらアウト、ちゃんと得ようと思ったら手続きしてお金を払え、この日見た光景は違法アップロードされたアダルト動画と同じだな、と考えてから自分が嫌になった。嫌な言い回しとかたとえ方ばかりが発達していて、良いな素敵だな、と思うものを表すことばを持ち合わせていないと思った。


「きたならしい低能野郎さ。間抜けで低能なかたり野郎だ。あと二年もしてみろ、骨と皮ばかしになって、通りすがりの人からコーヒー代をめぐんでもらうようになってるから。きたねえどろどろのオーバーを洟だらけにして、おまけにー」

ライ麦』の、とある場面から引用した。ホテルで淫売とエレベーターボーイに騙されて金をぼったくられた上、去り際、男から性器を爪で弾いてからかわれた。涙を流しながら、エレベータボーイに右の言葉を叫んだ。最後まで言えないまま、ボーイに鳩尾をどつかれる。情けないが、ホールデンの考えがストレートに表れている場面だと思う。ホールデンは英語で言うとphonyという言い回しを多用していて(日本語ではインチキとかの意味)周りの人間のうそ臭いことにかなり敏感に反応するのだが、実際に口に出して主張することはほとんどない。頭の中で思っているだけである。言うとしたら上のようにみっともなく泣きながらであったり、髭剃りをしている寮の友達に殴り掛かって、逆にマウントを取られながらであったり。堂々、毅然とした態度で言うことができない。
情緒が不安定でないとというよりか、思うことを話すためには情緒が不安定であることを示さないといけない気がしている。

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胡麻という猫を撫ぜてから帰った。

祭祀絵(神戸2)


 
 十七時半頃に店を出て三宮センタープラザに向かう。JAMJAMで読む本を探そうと思って古書店に入る。ここは行くたびにほしい本が見つかるので重宝している。三宮・元町で遊ぶ時はたいてい覗く。あと、会計の際、手を添えてお釣りを渡してくれる店員がいる。マニュアルか無自覚かどうか知らないけれど、「お釣りを渡すときは手を添える」と仕事をするのは良いことだと思いませんか。私にその了見、了見が素敵に感じる。了見が。いや白状する、女です、店員は美しい女です。
先々週行ったときは、その店員がもうひとりいる女の店員と雑談をしていた。失礼な客のことをかなり辛辣な口調でけなしていた。全然いやじゃなくて、本を選びながら話の続きを聴いていた。もはや本は本屋にいる口実だった。客の悪口の次はチャゲアンド飛鳥の話題で盛り上がっているようすで、
「アスカ」「シャブ」「あかんやろ」ということばが聞こえた。その時のことを思い出すと魘されたようになって夜なかなか寝付けなかった。悪口も人です。

 200円コーナーに『鳩よ!』という雑誌を見つける。すぐ買うことに決める。町田康特集だった。別の女性店員がいて件の店員はいなかった。

 
夕飯は元町の「一花」というラーメン屋に、と思っていた。インターネットで見る限りくさいとんこつラーメンが食べられそう。プロレス興行のチラシがガラスにある感じ(実際に貼ってあった)の店です。三宮駅元町駅、元町高架下の順に10分かけて歩く。到着して窓ガラスを見ると、営業時間変更のお知らせ、土曜日は14時まで、とあった。

 
行く迄の道すがら、帽子屋や服屋を見た。「無」「Taro」「インペリアル」などの名前を後学のためにメモした。帽子屋ではブルーハーツマーシーが被っていて気になった、からし色のキャスケットが売っている。
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どんな顔型の方にも似合う形と書いてある。被ってみたが、良いのか悪いのか分からない。近づいて来てくれ、と祈りを込めて鏡越しに店員を窺うが、とても険しい顔をしている。似合わないを通り過ぎて、邪魔しにきたやつと思われたのかもしれない。
 

 高架下の本屋で戦メリ時のビートたけしのインタビューが載った『話の特集』という雑誌をみつける。200円。雑誌といっても小冊子くらいの厚さしかない。たぶんこのインタビュー記事しか読まないし、読み切れるはずだ。購入。


 

 本の自慢をひとつ。明石家さんまが「SEX」と発言する雑誌を所有しています。
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 JAMJAMのビルに美味しそうなとんかつ屋を見つけたが、2000円近くするのでまた今度にする。迷った挙句、泗香園という駅のすぐ近くにある中華料理屋に入る。750円の定食を注文する。白ご飯、薄い中華スープ、酢豚、えびと卵を炒めたもの。焼豚、野菜、とジャスミン茶。VAIOのパソコンで何かをするおばさんが接客した。安心するぐらいの美味しすぎない美味しさだった。
 ふつうの美味いで満足しろよ、と思うことがある。求道的なラーメン屋に行くのはいいが、客が求道者みたいな顔しているのを見るとお前は客だろうと思う。
こんな光景一回も見たことがない。食べログを見すぎて架空の、求道的な客に対する被害妄想を行っているのか。求道的な客なんて見たことないです。勝手なイメージを作って怒る時が自分にはあるのかもしれない。
 19時半頃JAMJAMへ行く。ブレンドコーヒーを初めて頼む。ウインナーコーヒーとか抹茶オレを好んで飲んだ。ブレンドは苦くておいしかった。アイス抹茶オレを頼もうと思っていたのだが、さっきの町田康の特集を見、今晩は苦いのを頼むぞ、と気合を入れた。以下引用。

すべてとすべてとすべてを剥奪されて私はラッキー

ぐずつく天気に
お前の最高の笑顔を

町田の詩を持った人々が街に立っている。詩が街に存在する。特集の多くのページを占めた。自身で企画したものらしい。インタビュー記事はなく代わりにひどい百問百答があった。特にありません、同右を連発しているやつ。町田が撮影したVAIOの写真を見つける。寸前に見たものや考えていたことを、また見てしまう時がありませんか。思い返すとやたらに今日はそういう日だった。
雑誌ではほかに、太田光代の連載が載っていた。太田光と光代夫婦が猫を飼うことになったいきさつが読めてうれしかった。ツイッターでその猫が最近亡くなったというのを見た。猫って何なんだろう。

 
つぎに『話の特集ビートたけしのインタビュー記事だけを読む。ちょっとだけ引用します。

矢崎 だけど悲しみは別にあるんだよね。
たけし 状況によって捨てちゃって、また拾えばいいんだから、そんなものを全部引きずっては動かない。それを背中にしょって動いてると勘違いするから困っちゃう。

中身も見ずに買った雑誌が自分のなんとなく考えを見事に言い表していることがたまにあって、本は読んだ方がいいと思う。コーヒーと水を空けて店を出る。特集とかインタビューとか、雑誌は喫茶店で読むにはちょうどいい分量だなと思った。だから置いてあるのか。
楽しかったという感情が押し寄せた。

祭祀絵(神戸1)


祭祀絵






 
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 6時半に目を覚ます。ピザと焼きおにぎりとピザトーストを朝食にする。カットメロンも食べる。深くまで切り込みが入っていて、実より皮の味が舌に残った。寝床で1回保身を行う。シューイチをちょっとだけ観る。放送時間延長して諄くなった。シャワーしてパピコを半分だけ食べる。ツイッター、ユーチューブに時間をかけて午前をつぶした。

 前日のカレーを食べる。さつまいもパンを口に入れて、おたま一杯分、結構多めに水を足して温めなおす。福神漬けをどっさり入れた。「ふくしんづけ」ではなく、「ふくじんづけ」と読むのを知らなかった。
家を出る気分にならない。ここでもう一つ保身を行った。流れで仮眠を図る。Aで失敗してKで成功。30分眠ることができた。

 丸刈りの子どもの頭に刺さっているシャーペンの芯を抜いてやった。泣き出して親がきた。汗を噴く。取り繕おうとしているところで目が覚める。
 
 部屋を出るとリビングに妹がいた。妹とミライモンスターを見ながら悪口を言うのが好きなのだが、きょうは機嫌が悪そう。
 パピコのもう半分を咥えてテレビを点ける。マルコポロリをやっていた。「虎上」をどうやって「まさる」と読めばいいんだよ。最近テレビの価値観との同期がうまくいかない。以前なら笑えていたところで笑えなくなった。刺激が欲しくなくて火曜サプライズが一番好きな番組だったことがあるが、自分の心情が関係していると思う。テレビに関しては、妹は自分の言うことを大体分かってくれると思うし、私も妹の言うことを分かる。つまらないの基準が似ているので一緒に観ていておもしろい。妹に好きな番組が何かと尋ねたら「ハピくるっ!」と言っていてなるほどなと思った。


 6月5日、母と妹と3人でミュージックステーションを観た。妹は帰宅するとすぐ部屋に入るのだが、この日は番組をみるべくリビング部屋にいた。
関ジャニ∞がバンド形式でライブをしている。

渋谷すばる君は歌がとてもうまい。主演映画のインタビューで態度が悪いとマスコミに叩かれていたが、それは間違っている。うまく人づきあいができないのは才能があって繊細だから仕方がないのだ」という言説をインターネットで見たことがあった。そういうのおれは絶対に認めないぞ、と私が唾飛ばし熱く語っていたのを覚えていて、妹は渋谷君がテレビに出る度に蒸し返してくる。間違ったことは言っていない。
 

 OKAMOTO'Sが出ている。若い人に人気のバンドがミュージックステーションに出演することが増えた。CDを聴いて良いと思ったのが嘘のように、多くのバンドがつまらない印象に変わってしまうというのが自分の感想だ。逆に、大していいと思わなかった歌手が、テレビで観ると案外良いと思えたりして不思議な気がする。落語をテレビで見ると寄席よりつまらなく感じるのと似ているかもしれない。テレビで映えるものが優れていて、そうでないものが劣っているという風には思わない。前提に作っているかいないかという違いがあるだけだ。
 おそらく、ファンの半分は好きなバンドがテレビに出演することに対し、なんでこんな番組に、セルアウトかよ、と拒否反応を示す。もう半分は、でも新しいファンを獲得するチャンスやないか、といってテレビ出演を肯定する。思いは様々だが反応としては大体この2つに分けられる。自分と妹は後者。
  
 ただ、たとえ物わかりの良い、テレビ肯定派のファンであっても、好きなバンドが出て、それがつまらないのを指咥えて眺めていることはできない、と思う。おとなしくしていても、バンドがすべっているとき、自分が否定されたような気になりませんか。たとえばバンドの演奏中に親が今日あったどうでもよい話をしているのは悔しくありませんか。
 自分と妹の場合はその場を何とかして盛り上げようとするので、好きなバンドが出る日は鬱陶しいくらい説明的になる。その日はOKAMOTO'Sが好きな妹が説明的になった。
 

 OKAMOTO'Sの演奏、エアロビのダンサーみたいのが沢山いたりと、うすら寒い感じでよろしくない。
 察知した妹はオカモトズのライブの実況と解説を始める。オカモトレイジが白目向いてドラム叩いていておもしろいだとか、オカモトコウキの顔が犬っぽくて可愛いだとか、そういうことを言ったりする。気持ちはわかるので、私もギターの人はオカモト何だっけ?と聞いたり、ボーカルの人はJOYに似ているねと言ったりと、自分のできる範囲で興味を持つふりをしたり助け舟を出した。 


 演奏が終了した。母はなんと言うだろう。
 母は、息子なんだから浜ちゃんの話をすればいいのにね、とだけ言った。努力は、水泡に帰した。好きな嵐が出ているときは調子を合わせてやっているというのに。
 この日はユニゾンスクエアガーデンというバンドも演奏をしていた。若い人の支持を集める(フェスとかに出ている)バンドが2つ出ていたことになる。2つというのは珍しいが、最近のミュージックステーションは若手のバンドの枠を作って定期的に出演させていく方針のようだ。
 
にやけ犬

マルコポロリを最後まで見てしまって、家を出たのは14時前だった。アンディモリの1枚目を聴き乍らJR岸辺駅まで歩いて。


 去年の秋自転車を盗まれた。初めに、サドルがなくなった。厳密にいうと、サドルの尻が触れるカバー部分だけなくなって骨組みが残った。保体の教科書で見た子宮の形とよく似ていた。立ち漕ぎで何とか使おうとしたが挫折、自転車はオブジェになった。それから数週間経って気が付くと、自転車がなくなっている。何かのコレクターだろうか。私は小学校五年生のときに買ってもらったタウン&カントリーのTシャツを二〇歳過ぎて親に捨てられるまで着ていた。自分がさじを投げたようなジャンク品でもほしい人間がいるのか、と盗まれたことに怒るより先に、不思議だという感情が来た。
 以来、意地になったようにどこへ行くのも歩く。困ることはない。歩きすぎているのか、ふくらはぎの筋肉がかなり発達してきて数少ない自慢できる体の部位となってきた。 
岸辺に着いて三宮までJRで突っ切ろう、須磨海岸も行ってみよう、という気になるがすぐに理性が働いて止める。JRは遠くへ行く時高い。岸辺から三宮までJRだけで行くと片道700円以上する。阪神電車を使うとJR大阪駅までで180円、乗り換えて阪神梅田から神戸三宮駅へ行くと320円。合計500円で済む。
 

 道中、やることがなくなってツイッターを見ていた。講談社英語文庫の『ライ麦畑でつかまえて』を途中で閉じた。原書なのに野崎孝の邦訳にだいぶ引っ張られてしまう。何だかもったいない気がするし、ちょっと時間を置いてから読んだらいいのかもしれない。

 サリンジャーの小説を3か月ずっと読んでいる。本国アメリカでは著者意向により初期短編が読めない。実は日本ならすべての作品を読むことができる。邦訳されたものではあるが。文庫化された作品より好きな話もいくつかあった。
サリンジャー選集』という名前で4冊、荒地出版社という会社から出ている。この会社は倒産してしまったが、図書館で借りられる。荒地出版社とはすごい社名を付けたな。
訳本はすべて読んでしまって、今は『ライ麦』の原書を購入して分からない単語や文法を、飛ばし飛ばし眺めている。地元の本屋に高校生の頃から棚に並んだままで売れていなかったので、買ったとき店主は驚いたんじゃないかな。
 大学入試の赤本をジュンク堂書店に買いに行って、その時に『ライ麦』を見たのが最初。ジュンク堂は椅子に座って本を試し読みできる。赤本そっちのけで熱中していて、一緒に行った友達にどつかれたのを覚えている。なんだか照れてしまってその時は買えなかった。
過剰といっていいほど人のことをよく見ている。サリンジャー(作品の登場人物)の描写がしんどくなって思わず本を置いてしまうときがある。しばらくはその審美基準で生活する。旅行するとき何度も持って行った。
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 15時過ぎ、阪神三宮駅に到着。三宮まで来ると駅に入っているレストランも大阪では見たことないものが増えていて楽しい。地上に出る前にミント神戸に行ってみることにした。駅の案内に書いてあって気になった。6Fにあるタワーレコードに行ってみる。きのこ帝国の、ちょっと前に出た『ロンググッドバイ』というEPを探す。ユーチューブで何曲か視聴していたら頭から離れなくなってきた。忘れたとしても後からぶり返してくる。
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上下黒で揃えた女がエレベーターを待っている。好きな衣服があってそれを買いに行って着るということが自分にはむずかしい。大きなお世話だけど、好きなものを着てください。女に続いてエレベーターに乗ろうとすると、おばはんが閉まるをスロットボタンのごとく押していて挟まれる。頼むそこから離れてくれ。

 
 タワーレコードではジャンル名を胸元に印字したTシャツが売り出されていた。「SKA」「INDIES」これのどこに需要があるのか。ジムオルークの新作が出ていた。1曲目を視聴して好きだった。アバンギャルドでないときのジムオルークだ。聴いてるときどこに視線を向けていればいいのか分からなくて、裏面をじっと見る。
Pヴァイン社40周年の企画で、対象CD2枚同時購入で特別LPがもらえるキャンペーンをやっていた。欲しいCDが対象に含まれていたし、ジムオルークとセットで買おうか、と思うも止める。新品を2枚買うと6千円を超す。お金は置いておこう、これから服屋に行く。タワーレコードを出て、9Fにエスカレータで行く。シネマコンプレックスは覗いただけ。
 

 1Fまで下りて外へ。エスカレータで前に立っていた髪の薄い男が、タワーレコードの店員に何か聞いている。それから列に並んだ。麻美ゆまのイベントがあるみたい。確認してんじゃないよ。並んで待っている人の群れを見てみんなみんな業病という感想を持った。あの空間に瘴気が見えました。生理の犬みたい。

 
 マップアプリを頼りに生田を目指す。ハバダッシェリーという服屋に行こうとしていた。
 レインコートがほしかった私は、インターネットで雨具を購入できる店を探した。長い歴史を持つ洋傘店が元町にあった。なぜ交通費のかかる元町の店を探したのかは覚えていない。
あと数件探しておこうと検索を続けると、件の服屋のブログがあった。良いレインコートの写真が掲載されているし店も比較的入りやすそう。
その週、早速三宮に向かった。携帯を忘れて勘で近辺を歩いた挙句諦めて帰った。洋傘店は開いていたが、男性用のレインコートは取り扱っていなかった。


 

 その日はスイス時計の営業をする女に捕まってしまい、長時間話に付き合って自己嫌悪になった。
急いでいないとき、今急いでいるから、という断りができない。服屋に行くから、と言えば、そのあとで来てくれ。いける時間が分からない、と言えば電話をくれれば迎えに行けるから。ああ、ああ言えば上祐かよ(テレビに呪われている)。携帯を忘れて連絡が取れないと言うとかなり訝しげな顔をされたが解放された。はっきり断らないといけないことは分かっているがそれでもうまくできなくて嫌な思いをする。
ある種の人は、もう、ものを話すゴミのように見なければいけないのか。そのぐらいの意気でかからないと、人をさらりと流すことはできない。それ以外に道はないのか。キャッチセールスで生計を立てる。その家族とその友人とその会話。
 もし「この人は足を止めて聞いているな。私の話す内容・商品に興味があるということだ」と自らに言い聞かせて仕事している人がいるとしたら、危険だ、ということを認識してほしい。「話しかけてきたということは俺のことを好きなんだな」と付きまとうばかが現れても文句を言えない気がする。原理は同じです。同じじゃあほ、と言わせてほしい。

 
 3週連続で休日は三宮近辺にいる。その前週も神戸に行っていて、セットを頼むと焼き鯖寿司を出してくれるうどん屋に行こうとしたら定休日だった。先延ばしになるうちにレインコートがいらなくなったが店への興味は残っていた。
 マップのおかげで店の場所がすぐ分かった。先週は店のすぐそばに来ていたようで、いい線いってたのかよ、と悔しかった。往来ではタトゥーの入った母親、ダイエーで寝る夫婦を見た。
店に入る前に無印良品のあるビルのトイレで用を足した。尿意は特になかったが、初対面の人と話す前にトイレを先に済ませておきたい。
 改めて店の前に立ちドアをこそっと開けた。手前には若い男女の店員。服盲(ふくもう)の私にもお洒落ということが分かる。


 服装を考えるとき、私は、たぶん文盲が本を読むような感覚に陥る。良い服を着たい。しかし、わからない。何が良いのか何が自分に合っているのか。価値基準が存在しないゆえ変な服を高価でつかまされたとしてもわからないと思う。陰で笑われているのではないかと疑心に苛まれる。総合すると、服は着たいけど服屋に行きたくない。しかし、いつまでもそんなことを言っているのか。


 若い店員のほかに、店主と思われるおじさん(おっちゃんと呼べる感じの人相)と客数名が目に入る。全てがきらきら輝いているわけではないのだ、と勇気を得、ハンガーを鳴らし服を探す。良い感じの服というのは高い。
ライ麦』のホールデン・コールフィールドが被ってそうな赤いハンチングも有った。他の客に紹介しているのを聞くと、30年代の帽子らしい。サリンジャーが1919年生まれらしいから、ちょうどか。
30年代の帽子のことを考えるのは変な感じだ。いまから80年以上前に発売されて実際に被られたものを売っているのか。こういうのを着用するのはどういう感じなんだ。


 名前だけ聞いたことのある、トミーフィルフィガーのズボンを見つける。好きな濃紺色である。きれいな顔をした男性店員に確かめて試着をする。履けたのを幸い買うことに。思案が足らなかった気もするが、「悩んでわかる種類のものではないのだ」と自分に言い聞かせる。ズボンを預け買い物を続ける。話しかけられても、安易に笑わないようにする。初めて訪れる場所の、自分の受け答えが好きではない。面白くもないのに笑ったり、迎合して後悔することがよくある。
 今度は店主が話しかけてくれ、リーヴァイスのジーンズを試着。これもサイズちょうどだった段階で購入を決める。ちょっと大きめのサイズも持っておいた方がいいのかな、という旨を話すと、フレアのズボンも持って来てくれた。入らなかった。柄のシャツは入ったけど買わなかった。

 
 段を踏んで絨毯の敷かれた高床に上がると鏡がある。周りから見えないようにカーテンを引いてから試着をする。この店のカーテンはインテリアみたく周りに馴染んでいて試着に使うものだと気付かなかった。勝手がわからず私は靴のまま段を上がっていた。その時若い店員が自然に指摘してくれてよかった。店員はそういうとき、慌てて店主や上司の顔を見たり、おいおい、とあきれた雰囲気を漂わしたりすることが多い。が、そういう不快はなかった。自分の裁量で働いている、働くことが許されている。
 

 自分の反省としては、たとえ試着室が分かりにくかったとしても、靴を履いたままズボンを試着をしようとするのはおかしい。

 ズボンを2本買って8千円くらいで済んだ。古着屋ってすごい。楽しむとはいかなかったが過ごしやすく買い物ができた。安くてよさそうなカバンがあって、次はそれを買いたい。自分が愛用しているカバンの肩掛けはざっくりいうと強めのゴム一つに支えられている。そして、最近はゴムが緩んでいるのか、前触れなく外れるようになった。服屋に行く途中も肩掛けが外れてカバンを落とした。
 ジーンズの股間に穴が開いたり、黒い綿パンが劣化して太ももの部分一帯が赤茶色になったりと、ズボンにはかなり事欠いていた。二本買ってかなり生活をまかなえそうだと思う。しかし、まだ安心ができない。カバンに靴とサンダルも要る。ある日画鋲を踏んだら、簡単に靴底を貫いて足の裏に刺さってびっくり。それが昨年の末で今も毎日履いているので靴は絶対にいる。サンタクロースぐらい。サンダルに関しては、もう中くらいの穴が空いている。まだ安心ができない。

 ジーンズを見た妹に、前のとどう違うの、と言われる。濃紺のズボンも、大きいねと評されてしまった。

 

田無(東京旅行2)

5月5日(火)くちぶえ ボンゴレ
緊張しているのか、粗相をよくする。胡麻を考えて心を静める
できたら他の人もやってみて頭を動かしてみる
Shadylaneの詞を写す
泣かずトばず

7時前起請
シャワーを浴びて朝食。ソバージュの若い女
チョコクロワッサンチョコスナックパンスパゲッティボンゴレ卵焼、唐揚3ケ。グレープフルーツジュース
コーラ。
11時前に出る。写詞したり大喜利1つやったりした。本読んで充電98%
池袋→高田馬場→田無。
12時に待ち合わせしてコール田無。昼買えず
カツサンドを1つもらってうまかった。買った
ダースビターとポカリイオンを。

第5回天下一チームバトルという大喜利イベントの団体戦に、ノディ、脳髄筋肉、卵焼兄妹(私)の3人でライナス症候群というチームを組み参加した。当日の日記帳から原文ママ転載、括弧内で加筆などする。

朝食の卵焼きがすごくまずかったのを覚えている。

朝出かける前にツイッターで見たお題。
「お菓子の国でこんなことすると罪になる」
ポッキーゲーム(人権を侵害する)
的場浩司を悪く言う
◎クリスマスに休む
○七味を使う
△お茶がまずい

Pavementは、一回死んでから音楽をやっているような軽やかさがある。
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 12時にノディさんと合流。関西の私たちが今年初めて会うのが東京の田無、という事実に笑った。脳髄筋肉さんと合流したころには開場時間が迫っており、昼は買わずに会場に向かう。ダースビターと薄い方のポカリスエットを事前に買って食糧はある。関西から参加した方と一緒に歩いていて、あんまり東京!という感じにならなかった。田無駅周辺がいい具合に地方都市の雰囲気を感じさせた。
 3人で今日のことを話す。自分たちは得意ジャンルというのはなさそうなので苦手ジャンルを他の人がカバーする、消去法でいこうという話になった。自分は時事系とお題による縛りが強いのはだめだと思う、と言った。ブラック系は、不謹慎大喜利というイベントで準優勝したことのある脳髄筋肉さんにしてもらえたらなあ、下ネタ系がきたらノディさんが強いんじゃないかなあと、なんとなしに考えていた。自分は画像なら大丈夫かな、という気持ちでいた。会場で脳髄筋肉さんにルマンのサンドイッチを頂く。)


抽選をやってAブロックに。強豪といわれるところ、しかも1回目か、と思った。あまり考えないよう
自分は2問目。幸せってどういうときにわかりますか?という題。(ザブングルを鼻で笑える、カマキリを踏める、じじいの腐臭をかいだ時、警官に敬語を使えと言った時)
4問目もやることに。画像(ピカチュウが大量に浮いている)(貿易まさつ(ママ)、海岸にイワークを大量に置く、蒲焼にする)

(嫌だった初っ端のブロックになってしまった。『紅コアラ団』『かたかな!』『東京チカラめし』『キロでくる』『スパイとトムソーヤ』『ライナス症候群』の6チームから、2チームが本戦進出。
 1問目が確かアニメ?お題。脳髄筋肉さんにいってもらった。最近のアニメの画像お題だった。『東京チカラめし』が勝利。
 2問目は哲学ジャンル。経緯は思い出せないが自分がいった。「幸せとは何か?」というお題。思いつかなくて焦った。「自分ならば幸せをどういうときに感じるだろうか」に読み替えてみる。周りも答え方に苦しんだようで自チームが辛勝。「ザブングル鼻で笑える」が自分の中ではよかった。今になってもいいのが出ないけど、このお題への答えは常に追求すべきだ。勝利チームが次のお題を決めることができる。次の回答者ノディさんが一問一答ジャンルを選択。
 3問目は「日本でいう茶柱が立つみたいな、縁起の良い現象のアメリカ版」。
「飛び出したトーストとジョージの座高がぴったり」というノディさんの回答がはまって満票に近い感じで自チームが勝利(一問終えるごとに、観客はどのチームが面白かったか、入場時配られた6枚の札から1枚挙げて表明する。札の数が圧倒的な場合は数えずして勝ちがわかる。自分のときは集計して何とか、だったが、ノディさんのときは数える必要のないほど札が上がった)。
 4戦目はこのままノディさんが行くかなと思ったが、自分に振ってもらったので画像お題を選択した。大量のピカチュウが海に浮かんでいる画像。
 2問目よりは思いついたのでどんどん出す。上に書いた以外では「パワプロ(という文字を大量のピカチュウが作っている)」という答えが気に入っている。
 Aブロック、ほかのチームの回答が全く分からない。ぼく脳さんとか、しきぬふみょへさんとか、普段特に見られない人はできたら客席で観てみたかった。他の方が感想書いているのを読んで、4問目大量のピカチュウ画像お題、「この中から4議席かあ」という回答が面白いなと思った。JPさん。
 このあとのブロック、笑ってだいぶ疲れたので、Aブロックに入ったのは疲れていない状態で大喜利できるという意味では幸運だったかもしれない。他の方のブログを見ていて思い出した回答をいくつか。

オーキド博士がめっちゃ強そうなポケモンくれた」(かるた画像お題の「お」。斧を持った老婆)
「ランチパック土」
佐野実の命をラーメンが縮めた」
「おれは健常者だ」(クレイジー24時間テレビのエンディングというお題。無秩序という条件が付いていたので挙手なしで答えることができる。この答えから場が荒れ始めたみたい)
崩御スプレー」(お題なし。おもしろいことを言ってください)
俵万智辛酸なめ子に殺される」(有名人の死因)
「体々白」「体々白」(同じ回答を二回出していた)
「爪がカギの形に」
「5名」
「君との距離」
「おれは健常者だ」が大阪に帰って3日くらいたってからツボにはまって、思い出して笑ってしまう。「君との距離」は回答の邪魔をされるという条件をうまく使っていた。「おじゃまぷよをうまく使った者が勝つ」と言った小学校の時の同級生、クリモトを思い出す。)


119票?くらいで本戦出場が決まる。
嬉しいけど着実かよ
ファミリーマート
チャーハンおにぎりとツナマヨおにぎり。
つむぎという茶を自販機で。歯にのりが挟まって取れなくなる

(4問目の票数に1問目~3問目の勝利数に応じた数を掛けたものが最終得点になる。1から3問目の間で1勝なら2。2勝なら3。もし3問すべて勝利していれば4が、4問目で獲得した票数に掛け算される。つまり1~3問目ももちろん大事だが、最終の4問目は、逆転すること、されることが十分にあるかなり重要な役どころだった。過去の大会でも4戦目での逆転は割にあるらしい。
 私はこのルールを、よくわかっていなかった。集計のための休憩中にその意味合いがわかって来て、ようやくちゃんと緊張する。
 集計の結果、4問目の得票は39。2勝して得点が3倍されるので、39×3の117票、1位で本戦に進出。手をたたいてしまった。2位進出は89票×1の89票で『キロでくる』。4問目の得票数では負けていた。
 本選の組み合わせ抽選までもう一度休憩。4時くらいにおなかが空いてきてファミリーマートに。ツナマヨおにぎりの海苔が歯に挟まって取れないうちに抽選が始まった。
自分たちはCブロックで、『サマーナイトエンドレスメモリーズ』『も~っと探偵学園Q』『着実』と決勝進出の1チームの座を争うことになった。)


本選しおざきさんのチームと Cブロック KISSのTシャツ

3問目、赤ちゃんが初めて喋って親をぞっとさせた言葉(どけて、ご予算、うるめ etc...)石井(琢)
4問目、画像(六畳間、鶴の恩返し開けたら・・ウド鈴木が後輩に与えるご褒美)
5×2=10点で敗北・・・。
疲れた。あとは見てました

(出番まで控室にいた。よくわからないことを喋っていた記憶がある。同ブロックになったしおざきさんと話。好きなRAMONESのTシャツを着て出ればいいのに、とか言った。かくいう自分も、大好きというほど好きじゃないSONIC YOUTHのTシャツを着ていたが。
 Bブロックの様子を脇から観た。確か「双子ばかりの学校でありがちなこと」みたいなお題だったと思う。同じく関西から参加している、宇多川ぱるるさんの「テレンスリー、一人っ子」に舞台袖から笑ってしまった。面白いのは知っていたけど、2ストライクになっても強振を止めない心臓もすごい、と感じ入った。彼のチームは1問目から3問目での勝利はなかったものの、4問目宇多川さんが80票以上獲得して本選に出た。予選の答えでいうと「スティービーワンダー転がし」という言葉にはかなり笑った。
 自分たちの出るCブロック1問目は、「世界一のバカ」というジャンルから、「この人大丈夫かな、と思ったタクシー運転手の一言」みたいなお題。バカジャンルも得手不得手がわからなくて、再び脳髄筋肉さんにトップをお願いする。脳髄筋肉さんの1答目「地面のほうが動いてると思うんだけどなあ」という回答に笑った。脳髄筋肉さんのはぶっ飛んだというよりは、天動説を曲げないみたいな頑固なタイプのバカで好きだった。ただ、後が続かなくてほかのチームに取られてしまう。
 2問目が「4コマお題」というジャンルで、ノディさんと自分とどっちが行けばいいかわからない。ノディさんの答え方は起承転結がきっちりして向いているのでは、と頼んだ。どんなお題がくるかイメージできなくて怖かったのもある。お題は「コボちゃんの4コマ目を自分で考えて答える」というもので、思っていたお題と違った。ほかのチームに取られる。
 3問目自分。ジャンルが「3文字回答限定」で、「赤ちゃんが初めて喋って親をぞっとさせたことば」というようなお題だった。文字数が決まっているのはあまり苦にならないかもしれない。あまり考えずに出した「どけて」という答えが受けたのは意外だった。「ご予算」は自分の気に入っている。3問目は自チームが取り1勝。満票に近かった。
 4問目を選択するときに、「制約のないお題」と「不気味な画像で一言」の2つで迷った。どちらかというと前者に心ひかれたが、さっき画像で勝てたから、とやや置きに行く理由で後者を選択。たぶんこれが悪手で、気に入った回答が一つも出せないままに終わった。退場時、自チームで健闘をたたえ合ったような気がする。残りのブロックを観戦し、集計を待つ。
 5票×2倍の10票で負け。『も~っと探偵学園Q』が212票で圧勝して決勝に進んだ。
 同じブロックの回答がぜんぜんわからない。ただ、本選、決勝とも、座って観戦したものに関しては、10日以上経った5月16日現在でも思い出せるものが多い。一部書いてみる。

MISIAと同じ長さの槍」(200年後?の紅白歌合戦の名場面)
「癌治れ癌治った」(朝青龍が走っている動画お題)
「島全力」(〃)
「毒ガスBOT「モクモクモク」」(青春っぽい写真に何かの歌詞みたいな、いわゆるうざい画像)
「おまっとさんでした」
「ポンポンスポポン」

 見事な逆転で『まるお、直泰、ネイノー』チームが優勝。
 いろんなおもしろいをかなり凝縮して体験した。)


2800円 打ち上げ。
しおざきさんと話したりする。

(田無の居酒屋で宴会。かとじゅうさん、たけのくちさん、まな!さん、赤黄色さんと同席。かとじゅうさんとちびまる子ちゃんの話。少しずつではあるがいろんな人と話をした。今年2回目ぐらいの飲酒をしたらまだ1杯目途中なのに顔が真っ赤になった。私の場合、飲んだ方が羞恥心が出てしまって困る。
 冬の鬼さんと初めて喋る。しおざきさんと3人で音楽の話も少しした。Dinosaur.jr、PixiesRAMONESが好きであるとか、また数少ないコミックボンボン派としての過去だとか、自分はしおざきさんと趣味において合う部分が多いと勝手に思っている。それだけに、いつ、自分が同じようにアイドルに傾倒するようになるかわからない不安がある。いまのところは「たこ焼きレインボー」とか「大阪春夏秋冬」など、名前を聞いて笑い飛ばすだけの余裕があります。後半には、一緒に参加したノディさん、脳髄筋肉さんと話す。よく考えると自分がこういう、チーム戦とかに誘われるとは思わなくて意外だった。
 終わって池袋のホテルに帰る。連泊なのに道に迷ってしまう。途中まで一緒だった、池袋の喜利の箱に宿泊する面々に助けてもらった。
 翌日の5月6日も東京にいて、呼んでもらっていた大喜利会に夕方まで参加したり、新宿と中野で買い物をしたり味噌ラーメンを食べたりして過ごす。アイスを食べつつ、新幹線ひかりでゆっくりと帰った。車内で書いた日記に
 「疲労こん敗 コンパイル」 とあり、相当疲れていたな、と思った。)

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早稲田池袋(東京旅行1)

5月4日(月)明晰
池袋2丁目62‐14
9時前に家を出る。胡麻に餌を遣ろうと思うが見つからない雨。夕方に一度遣ったが。
岸辺ー大阪。ウォークマンを忘れる。10時40分のバス。隣はメガネの青年マウントのとり合い・・。千里中央を通る。平静でいられない。しつこいね私も。忘れたふりをしてようか京都。ホームシック。家ではなく彼女に
美人の女が乗ってくる、座席の倒し方も嫌みがない
滋賀あたりで休けい。1時前。腹が減るが何も買わない。迷いかけて焦った、
バス内トイレから出て苦々しい顔をしたおっさん、アレは何だったのか~。12時に消灯(前後しましたね)
足利(?)SAでは降りず。写真を撮った。
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ちょうど富士山がきれいに出ていた。初めてかも。記憶の曖まいなウチに東京。皇居がみえた。日本橋口。8時前。7:25くらい

大手前駅迄歩いて、早稲田に。
漱石生誕の地はやよい軒
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夏目坂をすぎて、漱石公園。猫塚。シルバー人材センターの人に講義をうけた。雑司ヶ谷霊園の行き方も教えてもらう。駅を使わずにいく行き方をきいたのに、「先ず駅に戻るんですね」ときいてしまった。
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珈琲館で朝食9時前か。江戸川橋。俺は不審者。橋本愛ライクな女性店員。おばはんとは喋ってたのに・・・ホットドッグとオレンジジュースM570円

歩く護国寺駅 風吹けば宗教
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雑司ヶ谷にブジ到着。1-14?に
漱石の墓がある。水を花を入れるところに注いでお詣りを終える。

(5月5日に東京の田無という所で第5回天下一チームバトルという大喜利の催しに参加した。3日の夜行バスで上京し4日は観光。持って行った日記帳を見て原文ママ転載。
 電動ひげそりとメリットシャンプーと、あとキャットフードもリュックに入れてできる限り普段と同じで過ごすつもりでいたのに、ウォークマンを持ってくるのを忘れた。大会に向かう前に音楽を聴いたりしたかった。コンビニでイヤホンを買う。
 先ず、早稲田駅から雑司ヶ谷霊園にある夏目漱石の墓に歩いて向かうことに決めていた。漱石生誕の地では現在やよい軒が営業している。朝定食がなさそうだったので入るのを止した。漱石が亡くなった場所は漱石公園として公開されている。
 シルバー人材センターの人の案内で漱石公園のビデオを見せられた。大阪のシルバー人材センターは自転車置き場の整理や野良猫の駆除とか、私の知る限り損な役回りだなという仕事をさせていることが多い。こんな仕事があるあたり東京ではまた違うのかしらん。
江戸川橋に向かって歩く。九段下とか一度通ったことのある道はどことなく覚えていた。通ったことがあるな、というだけで道がわかったわけではない。
もらった園内図を見ると、雑司ヶ谷霊園には漱石のほかに著名人の墓がいくつもあるようだった。なにかのついでに行くものではないしやめにする。ホテルの場所を確認しておきたい。池袋に向かって歩く。)
 
池袋に。。。ホテルの場所チェックと、DUをみに。DUよくて、CDほしかったやっと[妹の名前]にDVDを購入。
ホテルを探すが迷う。。めちゃめちゃソープ街に入ってしまった。ポルノ映画館もあるし
ポルノ映画館は一応チェックしておきたいので別によいが。GEOの横に急にあるのがどうも面白くて。

(DU=DISC UNION。妹と唯一話のできる媒体である、andymoriの廃盤DVDを見かけて購入した。オリジナルメンバーのドラムが脱退を発表するライブで、未発表曲が3曲収録されている。
D
ソープ街では笑いながら何かを振り回しているおじさんを見た。)

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諦めて神保町へ向かう。12時。大手町のおじん駅員
カレー屋をさがすが見つからない。なんでか、
ロシア料理屋へ。初めて赤いボルシチを食べる。
鶴の巣は赤くない ボルシチなのだ
おいしいけど。

1300円のランチセット。無愛想な感じだった
私は無愛想なのが悪いと思わない。千里丘のレコードショップも~~。

本を探して歩く。TELして、到着を7時にしてもらう。。13時過ぎ。ちびまる子ちゃんをみようと思っていたのだ。神保町シアター1200円
本さがす。。。映画あると思うと本腰になれぬ。確か買わないで神保町シアターをさがす。見つける。。売り切れている・・・花月よりちびまる子ちゃんかよ。本探しに悔しさを向ける

ブティックの本屋とか、いろんな良いのを見つけられた

三省堂の中にある喫茶店キリマンジャロを頼んでみる。すごく対応がよかったなァ580円
子どもが来る。浅知恵がなくていい感じ。
本屋をハシゴ。若い男女が沢山。
「けっ」って思うなよ、もう。おれはおれなんだから
シールが靴の裏に張りついた店員。
こんなのするから疲れるんだよナァ
いい本屋が沢山有った。5冊くらい買っちゃった。。。

ホテル、何とか見つけて7時にぎり着。
夕飯、アンダーグランド何ちゃらというつけ麺店。1000円で特製つけ麺。
蝉のがすきかなァ。ゆずがもっと利いてもよいきがす。
帰ってシャワーなどして今。予定入れすぎて、ちょっと疲れる。明日楽しいといい。

(大阪の堂島というところに鶴のすというロシア料理店がある。そこのボルシチ赤くはないのだが、外国の田舎のスープ、という味がしておいしい。いい感じに日本人のばあさんが運んできてくれます。行ったのはろしあ亭というお店。
 無愛想の方がいいです。千里丘にCD屋があって、品ぞろえが良いのと店員の愛想があんまり良くないのが好きだった。入っても別にいらっしゃいませとか言わない。それがある時期を境に、すごくいらっしゃいませ、を言われるようになってかなしかった。
 映画観られなかったのは残念。『わたしの好きな歌』は本で読んだだけ。でも、ちびまる子ちゃん若い人たちが列をなすのを見てうれしかったです。キムタクみたいなことを言っている。
 ブティックの本屋は鶴谷洋服店という。居心地がよかった。狭い店だが1時間前後だらだら見ていた。1000円くらい出して岡崎京子の短編小説を買う。
 映画を観損ねてチェックインまでの時間持て余すかな、と思ったけど足らなかった。神保町と今度は神田にも行きたい。楽しみにしていたカレー屋と喫茶店は全然見つけられなかった。

 翌日に備えて、ツイッターで見たお題を拝借して大喜利をやった。
「お前、アニメが趣味ってウソだろ!なんで?」
○野球に例えてくる 
アニメイトの前通るとき鼻をつまんでいた
○リモコンからテレビ東京のボタンを外している 
○マチルダさんが死ぬとき大笑いした 
○テレビ画面をさわろうとする 
アムロを安室ちゃん、シャアを勝俣と思っている 
ポケモンジェットにごねてふつうのに変えさせた
以上。割と早い目に寝たと思う。)

映画

イデアセックス
勇気とヴァギナ

全員が死ぬ映画を観て
宇宙のような田舎を歩いた

イデアセックス
勇気とヴァギナ

安いコーヒーを買って
仕事を終えた地銀に座る

あなたの顔と
映画の名前を
思い出せないままにしている

浦富(鳥取旅行2)

8時前起床、髭を剃り歯を磨く。朝食も豪華だった、エテガレイを初めて食べた。ご飯をやたらと食べる。2食でお茶わん10杯近くは食べたんじゃないかと思う。気分が乗ってるときは食べたらいいと思います。9時過ぎに宿を出て、尾崎翠ギャラリーへ向かう。「第七官界彷徨」のビデオ作品が観れると思っていたがそんなことはなかった。「翠のしおり」というのをもらえたし写真をいくつか見れた。本で読むのと違って尾崎翠は結構幸せだったのかもしれない。西方寺という翠の生誕の地へも行った。きれいな水が流れて線香の匂いが薄くしている。
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10時半のバスで浦富海岸へ行き、遊覧船に乗った。
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面白い地形、岸壁があって遠くに砂丘が見えた。どうしてできたのか、わけのわからない地形ばっかり。船の後方をかもめが飛んでいて、船の乗り口で買ったかっぱえびせんを投げると食べてくれる。家族連れの客がいて、お母さんがかもめにやりそびれたかっぱえびせんを窓から海に捨てている。そのお母さんが左利きなのが段々おかしくて、ずっと見ていたいなと思った。その横のばあさんが小さいビニール袋、スーパーで買ったものを小分けにするようなやつの口を縛ってそれを大きいスーパーの袋に入れていた。透けて見えたのだがあれはゲロなのではないかと思った。孫の吐いたゲロを処理するばあさん。ごみ箱に捨てたら確定だったのだが確認を怠った。
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12時くらいのバスで砂丘へ。砂の美術館を観、食堂でやわらかいラーメンを食べる。砂丘行のリフト乗降口に併設された食堂は、自分がよく外食に連れて行ってもらった90年代の感じを残していた。リフトに乗って砂丘の近くに。さらさらの砂はさわると気持ちがよい。ラクダがいたのだが写真を撮るのに金がかかるというので断念した。大きな上り坂を上がると向こうに海が見えてとても綺麗。
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パラグライダーというのか、風に乗って空を舞うスポーツをしている人がいてとても気持ちよさそうだった。
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若い男女のグループが坂を駆け下りて海まで行っていた。その中に一人、アイドル時代の一色紗英に似た女性がいた。海から帰るときに苦しげに上ってくる姿を見ながら私は、指で砂をいじくるという遊戯を開発してしまった。電車に乗って女性を見ながら明治スポーツミルクという健康牛乳をストローで吸ったことがあるのを告白するが、それがここ鳥取において結実した。
私の神経と裏腹に気候は最高だった。晴天で風も涼しく気分がよくなったので調子に乗って海まで坂を駆け下りた。気の持ちようは大切かもしれない。浜辺で座って波音を聴いた。美しい女が何人も現れては去っていく。2人で来てた女が写真を撮り合っていたから撮ってあげればよかったなと思いつつ坂を上る。傾斜がきつくてなかなか元の位置に戻れない、『砂の女』を思い出す。

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何とかリフトまで戻り梨ソフトクリームを食べていたら貴重なバスを逃した。梨ソフトクリームおいしかったです。そういえば浦富ではイカ墨ソフトを食べた。女の人2人がセルフタイマーとかで撮ってたから今度は、と思って写真撮影を申し出た。撮ったあと話せばよかったのだが格好つけて去る。

バスを逃したのでタクシーで鳥取駅を目指す。もう帰ろうと思っていたのだが途中で養源寺に行くのを思い出して向かってもらった。養源寺に行ったのは尾崎翠の墓地があるから。入ったらかわいい犬におもくそ吠えられてしまった。犬が苦手で、吠えられるのはなんとか耐えられるようになってきたが、「グルルルル」と喉を鳴らされるとなにされるかわからなくて本当に怖い。後で調べると里羅(リラ)という名前の犬だった。里羅の前を抜けないと翠の墓にいけないので何とか何とか抜けてお詣りをする。誰も来ていないのか、墓は荒れていた。私は花を入れる部分に水を入れてお祈りし寺を辞した。そこから徒歩で鳥取駅を目指すことにした。途中、定有堂書店というのがあって入ってみるとすごく楽しくずっと居たいと思える場所だった。尾崎翠の全集と、新書を購入。翠の墓近くによい本屋があったのがうれしかったし、好きだった時代の匂いが色濃く残っていた。どうかそのままであってほしい。
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帰りは急いでカニ寿司を買ってスーパーほくとに乗って帰った。新大阪では何も食べなかった。家に帰ると色々あったようだった。
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